字幕ない

映画2発目。

黄金甲の公開を追うように、「伤城」が封切られてまして、初日に見てきました。
金城武と梁朝偉（トニー･レオン）主演です。

しかしこの通称が、中国人と話すとけっこうやっかいなんだよな･･･
刘德华が好きね、って言ってる人に、うーんその人は良く知らんけど、アンディ・ラウはかっこいいねと言うと、それ同一人物だから！とか突っ込まれたり。
相手が知ってりゃいいんですが。むしろ自分が両方知ってないといけないのか。。

ジャッキー・チェンとジャッキー・チュンが居るってこと、僕は初めて知りました。
ドラゴンボールで亀仙人が使った偽名と合わせると、一層混乱します。

でもトニーは渋くてよかったです。
冒頭からラストまで、いろんな顔を魅せてくれました。
へぇ！の司会の人にちょっと似てます。

さて本題。
初日のときは、华纳（ワーナー）が閉まってたので、まっじ場末の映画館へ行きました。日本の地方都市のさびれた一角にあって、ポルノ上映してるような劇場。飲み物入れとか、ふかふかの椅子とか気の利いたものは一切なし。劇場の後ろから、射影機で映してる懐かしい感じのスクリーンでした。
「伤城」には、むしろこういったシャビイな劇場が合うかも知れない。

んが、字幕がない。。
字幕があればまあそこそこ分かるにせよ、所詮初級レベルの私には厳しい拷問です。30分程度でこそこそ退却しました。後日华纳へ行けば、黄金甲みたいに、懇切丁寧に字幕があるだろうと。

んが、やっぱりないっ。。
トニーの第一声に合わせて出てしかるべき字幕が出なかったときは、座席からずり落ちました。今回は中国人と行ったので、細部を解説してもらえて助かりましたが。。

ところで、もはやアジアの星と言えるであろうカネーシロですが、僕が聞いても、やっぱり中国人のモノホンの発音ではないです。ご一緒した中国人に言わせれば、トニー・レオンの発音もオモイッキリ香港系で、二人ともダメねとのこと。まぁ、いい悪いは別として、少なくとも普通語ではないようです。

でも、これ香港を舞台にした話だし、丁度いいじゃんって気もしたんですが、
一方で、トニー氏の奥さんの役の女性（徐静蕾／シュー・ジンレイ、これまた大変な有名人らしい）は完璧な北京語らしく、、ん、するってぇとますます映画の内容と合わなくないか？と思ったり。

少なくとも、日本みたいに映画の登場人物がみんな標準語喋ったりしないし、大阪の話だからみんな関西弁、とか統一するのは（スーパースターを共演させる限り）難しいようです。
観客も、気にならないんですかね？
だって、仲睦まじい夫婦が、ダンナが標準語で奥さんずーずー弁やら栃木弁やら佐賀弁やらで喋ってたら変でしょ。すると、ある程度統一した基準にみんなが合わせられる日本人や日本語の環境って、かなり特殊なのかも。
英語はどうなんだろう。
米語、豪語、スパングリッシュやらやらあるけど、ハリウッドなんかでは完璧に使い分けてるのかな？謎です。

最後にカネーシロについて。
彼、日本のドラマ出てたときに相当日本語が気まずかった記憶（もちろん、外国人が話す日本語としては圧倒的に上手い部類なれど）がありますが、ご一緒した中国人に言わせれば、彼の日本語ってすっごく上手いんでしょ？新聞に書いてあったよ！と。

でも、これたぶん日本の新聞も「彼の中国語は素晴しく上手い」とか書いてるんじゃないかな～と。聞いたことないですが、英語と香港語だか広東語も相当なレベルらしいですね。これって、逆に言えばどこからも「すごくコトバのうまい外国人」という扱いなのでは？
彼のアイデンティティが何処にあるのか分からないけども、ひょっとしてどの国からもその国の人じゃないように思われてやしないのかなと。
（え、日本人なんですか？いや、ハーフなのは知ってますが、、）

グローバルなんちゃらだのが叫ばれて久しいですが、今後、こういうタイプの人も増えてくる、乃至はこんなこと誰も気にしなくなるんですかね。

個人的には、皮膚の色はじめ姿形はもちろん、言語こそが、「～人」と認識するときの最重要点になってたことを再認識して、昔からある、ハーフの方に付いて回る哀楽という話を超えて、アジアのこれからみたいのをふと感じた一幕なのでした。

さて、どん兵衛（うどん）食って年越そ。